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Massa マッサ(伊)
概要
地名や住んでる場所に因み、伊massa≪古義≫「田舎の広大な土地、農場全体」に由来。又、「奉公として土地を耕した者」等の意の姓。
詳細
Oberto di Massa(1163年Cagliari(サルデーニャ州))1
Iohannes de Massano(1251年)2
Gianus de Massa(1260年Montaperti(トスカーナ州))3
Michaelis de Massa(1410年Milano)4
gulielmo massa alias dicto lo theodoro(1490年Foggia(プッリャ州)(?))5
Paolo Massa commissario(1615年Candela(プッリャ州フォッジャ県))2

居住地姓、地名姓、職業姓。ブラジルはサン=パウロ出身のF1ドライバー、フェリペ・マッサ(Felipe Massa:1981.4.25 São Paulo~)の姓。祖父が イタリア、プッリャ州フォッジャ(Foggia)県のコムーネ、チェリニョーラ(Cerignola)からの移民であった。イタリアでは大変有り触れた姓で、 特に多い地域としては、イタリア北西部のピエモンテ州、ロンバルディーア州、リグーリア州、中部のラツィオ州、カンパーニャ州、またコルシカ 島南西部。この姓は、実はマス・メディア(英mass media)のmassと同じ単語である。

姓は、伊massa「塊、堆積、多数」に由来しており、その中世における古義「広大な面積の田舎の土地、大規模な地産、農場全体」の意味から 生じている。即ち、その様な場所に住んでいた人物か、或いはこの語を語源とするイタリア全国各地に多数存在する同源同名の地名に由来する。 又、「奉公として大土地所有者の土地を耕作した者」、或いは単に「所領地に隷属する奴隷貧民」の末裔である事を示す姓である。地名に関しては、 コムーネだけでもMassaの名を持つものが15もあり、小地名も含めると膨大な数に登る為、省略する。
[Francipane(2005)p.528,Minervini(2005)p.310,Rapelli(2007)p.458,Parodi(2006)p.195f.,Maxia(20029p.218,Fucilla(1949)p.100]
◆伊massa「塊、堆積、多数、≪古義≫田舎の広大な土地、農場全体」←ラmassa「塊、大きさ、大きなもの、パン生地」((古)仏masse「塊」(→英mass「塊、 一般大衆」),西masa「塊、パン生地、大衆、質量」,葡massa「パン生地」)←ギmâza「大麦のパン、捏ねた塊」←PIE*māg-ya-(延長階梯+接尾辞) ←*mag-「捏ねる、形作る、合わせる」(ラmācerāre「浸す、柔らかくする」,ブルトンmeza「捏ねる」,英make「作る」,ラトヴィアiz-muõzêt「騙す」, 古教会スラヴmaslo「バター、油、軟膏」)6。cf.シュタインメッツ(Steinmetz)、シューマッハー(Schu(h)macher)
1 William Heywood "A History of Pisa; Eleventh and Twelfth Centuries."(2010)p.147
2 Minervini(2005)p.310
3 DSI vol.9 part.1(1889)p.234
4 Paul Oskar Kristeller "Iter Italicum: A Finding List of Uncatalogued Or Incompletely. vol.1 part.1" (1977)p.40
5 Francesco Trinchera "Codice aragonese o sia lettere regie: ordinamenti ed altri atti governativi. vol.3"(1874)p.24
6 英語語源辞典p.869、Watkins(2000)p.50、Pokorny(1959)p.696f.

執筆記録:
2012年1月21日  初稿アップ
PIE語根Mas-sa:1.*mag-「捏ねる、形作る、合わせる」;2.*-ya- 接尾辞

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